【薬膳の基礎知識その2】薬膳の歴史と西洋栄養学との違い

[最終更新日]2017/04/02
みたらし
はーいこんにちは!薬膳アドバイザーのみたらしです。
コペン
再びお会いしましたね。みたらしの助手、コペンです。
みたらし
いつの間に助手になったの!?
コペン
いまの間です!
みたらし
ちゃっかりしてるペンギンだな。
コペン
声に出てますよ。
みたらし
コホン。さて、今回は
【薬膳の歴史】
【西洋栄養学との違い】
この二つの項目についてご紹介したいと思います!
コペン
薬膳の歴史・・・これはまた難しそうな内容ですね。自慢ではないですが、歴史は大の苦手です(キリッ)
みたらし
へえ~歴史が苦手なんだ。じゃあ何が得意なの?
コペン
梅干し作りです!!
みたらし
梅干し作るペンギンとか聞いたことないわ。この子ペンギン、ただ者じゃない!
みたらし
まあ確かに私も歴史は得意ではないけど、薬膳の成り立ちとかを見てみると、「へぇ~こんな歴史があるんだ」って、新しい発見にもなるよ!
コペン
そうですか。それならば助手として、主の薬膳歴史解説は聞かねばならないでしょう。では、ババンとお願いします!!
みたらし
いきなりだな!ガ、ガンバリマス!!

スポンサーリンク

 

薬膳の歴史

みたらし
薬膳という言葉が使われるようになる前の『食養』『食療』という表現は、実は3000年以上も前から使われていたんだよ!
コペン
そんなに前なんですか!?すごい!確か食養と食療は、中医学の基礎的な考え方でしたよね。

 

前回ご紹介した、『食養』と『食療』のおさらいをしましょう!

  • 『食養』食材を用いて病気を予防し、健康増進を図ること
  • 『食療』病気になったとき、回復を早め症状を軽減すること
【薬膳の基礎知識その1】をまだ見てないあなたは、これをチェック! 
【薬膳の基礎知識その1】薬膳とは何か?どんな役に立つのか?

 

まずは薬膳の歴史を表にしたのでご覧ください!

【薬膳の歴史】

時代 薬膳 書物
古代(3000年以上前) 食養・食療と表現されていた
周(B.C.1050~771年) 食医が重要視された *1
前漢(B.C.202~A.D.8年) 薬膳の理論が整理された *2  *3  *4
唐(618~907年) 薬膳が発展した  *5  *6
明(1368~1644年) 薬膳の理論・手法が民間に普及した *7
コペン
薬膳の手法が民間に普及したのは、今から300年以上も前のことなんですね!
書物 内容
*1 周礼(しゅうれい) 周時代の官僚制度のことが書かれた書物
*2 黄帝内経(こうていだいけい) 中医学理論の聖典。食養や食療について初めて整理された本
*3 神農本草経(しんのうほんぞうきょう) 最古の薬学専門書。365種の生薬と食材が紹介されている
*4 傷寒論(しょうかんろん) 生薬と食材を組み合わせて作った薬が紹介されている
*5 千金要方(せんきんようほう) 食材紹介、薬膳レシピ、食養と食療の原則が紹介されている
*6 飲膳正要(いんぜんせいよう) 中国で最初の栄養学の専門書
*7 本草綱目(ほんぞうこうもく) 本草学の代表的な書物。1892種類の薬物を分類・解説
コペン
うわぁ、難しそうな本がたくさんありますね。
みたらし
一度『傷寒論』の内容を本屋で見たことがあるんだけど、さすがに難しかったよ。次は『神農本草経』を見てみたいな。
コペン
ふむふむ。しかし、全ての本に目を通すのは大変そうです。
みたらし
あ、全ての本を見なくちゃいけないわけじゃないから、興味があるところから試しに読んでみて、勉強したほうがいいよ!
コペン
なるほど、興味があるところですか。では僕は料理するのが好きなので、『千金要方』を見てみたいです!
みたらし
梅干しに料理って、家庭的なペンギンだな。
コペン
ところでミセスみたらし。気になったとこがあるのですが、周の時代に記載されている『食医』とはなんですか?
みたらし
良いところに気が付いたね!食医(しょくい)はね・・・

 

食医は周の時代の最高位だった!!

実は周の時代の医師は、業務によって4つに分けられていました。

  1. 食医(しょくい)
  2. 疾医(しつい/内科医)
  3. 瘍医(ようい/外科医)
  4. 獣医

その中でも食医(しょくい)は最高位にあたり、皇帝や妃が病気にならないように食事を施す重要な役割を担っていたのです。

コペン
皇帝や妃の食事を施すのは、すごく責任がありますね!
みたらし
そうなの。
食医は薬や手術で治療するよりも、毎日の食事で治療・予防するほうが重要と認識していたんだよ!

 

3000年以上も前から薬膳の基礎となった食養と食療は、様々な時代を経て書物に整理・追記され、民間に普及したのちに現代の薬膳へと発展してきた歴史を持ちます。

では、世間には薬膳の基礎となる中医学しか発展しなかったのかと言われると、そうではありません。21世紀を迎えた現代でも、目を見張るほどの進化を遂げている医学があります。それは何かというと、

西洋医学です。

西洋医学と中医学は何が異なるのか。
それぞれの栄養学から、西洋医学と中医学の違いについて見ていきましょう!

スポンサーリンク

西洋栄養学と中医学における栄養との違い

ものすごくわかりやすく言うと、この2つの違いは

  • 健康な人を基本とするか(西洋栄養学)
  • 1人ひとりの体質を重んじるか(中医学における栄養)

になります。

コペン
前に中医学は、オーダーメイドの食事と言ってましたよね。と言うことは、中医学は『1人ひとりに合わせている』ということですね。
みたらし
その通り!

 

西洋栄養学は健康な人を基本としている!!

現代の西洋栄養学は

  • 栄養を平均的にバランスよく摂ること
  • 食材で栄養を「補う」こと

この2つを重要視しています。

コペン
健康な人、ですか。毎日健康でいたいですが、僕はカゼを引きやすいので、体調が悪いときは普通の食事すら辛いときがあります。
みたらし
そうだよね。カゼ引いてるときは、胃に優しいお粥とか食べたくなるよね。私の夫も「お粥美味しいっ!」てカゼ引く度に言ってるからね~。

 

あなたは厚生労働省が発表している『日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要』というPDFがあるのはご存知ですか?(この薬膳ブログでも度々使用しています。)

年齢・性別・体重別・活動強度別で示されている、1日に必要な栄養価の数値を見ることができる便利なものですが、あくまでこの数値も健康な人向け。

みたらし
体調が悪い時は、その人に合わせてどれぐらいの栄養を摂取すればいいのか?と言うのが、西洋栄養学でははっきり分かってはいないのです。
コペン
個人的には、西洋栄養学は扱いにくい感じがしますね。
みたらし
そんなことないよ!私は、両方の良いとこどりをすればいいと思う!

 

『中西結合』の考え方で良いとこどりしよう!

中西結合(ちゅうせいけつごう)とは、中医学と西洋医学の長所と短所を取捨選択し、さらに高い治療効果をめざす考え方です。

コペンが言うようにどちらか一方の栄養学を取り扱うと、自分の身体の状態によっては合わなくなるのは当然のこと。

そこで西洋栄養学でおおよその1日の栄養摂取量を見て、中医学を基礎とした薬膳で自分の体調に合わせて食べるものを考える。手間はかかるかもしれませんが、2つの長所だけを選択することで、より高い効果を感じることができます。

みたらし
もちろん毎日は大変だから、体調が優れないと感じたときに「食べる物を見直してみよっかな~」ぐらいの楽な気持ちで考えましょう!
コペン
中西結合で良いとこどり。素敵な言葉ですね!

 

以上が薬膳の歴史と、2つの栄養学の違いになります。
それでは最後に、今回の内容をまとめて終わりにしましょう!!

薬膳の基礎知識その2:まとめ

薬膳の歴史

時代 薬膳
古代(3000年以上前) 食養・食療と表現されていた
周(B.C.1050~771年) 食医が重要視された
前漢(B.C.202~A.D.8年) 薬膳の理論が整理された
唐(618~907年) 薬膳が発展した 
明(1368~1644年) 薬膳の理論・手法が民間に普及した

西洋栄養学と中医学における栄養との違い

ものすごくわかりやすく言うと、この2つの違いは

  • 健康な人を基本とするか(西洋栄養学)
  • 1人ひとりの体質を重んじるか(中医学における栄養)

西洋栄養学と中医学における栄養は、『中西結合』(※長所と短所を取捨選択し、より高い治療効果をめざす考え方)をもとに、お互いの良いとこどりをする!

コペン
長くなりましたが、今回もお付き合いいただきありがとうございました。
みたらし
次回もお楽しみに!
【薬膳の基礎知識その1】をまだ見てないあなたは要チェック! 
【薬膳の基礎知識その1】薬膳とは何か?どんな役に立つのか?

スポンサーリンク

Digiprove sealCopyright secured by Digiprove © 2017

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最新記事

  1. 木漏れ日

    2017-4-15

    【薬膳の基礎知識その6】整体観(人と自然の関係と六気・六淫)

  2. 五臓六腑

    2017-4-2

    【薬膳の基礎知識その5】五臓六腑『臓と腑』の違いと関係とは?

  3. 五行

    2017-3-23

    【薬膳の基礎知識その4】五行の性質(自然界・人の五行モデル)

  4. 2017-3-12

    麦味噌の作り方!麦麹・大豆・天日湖塩で手作り味噌に挑戦!

  5. 2017-2-18

    【薬膳の基礎知識その3】陰陽はこの世の全てに関係するもの!?

  6. 2017-2-2

    【薬膳の基礎知識その2】薬膳の歴史と西洋栄養学との違い

  7. 2017-1-17

    【薬膳の基礎知識その1】薬膳とは何か?どんな役に立つのか?

  8. 2017-1-6

    納豆の食べ過ぎはNG?一日3パックの摂取は思わぬ落とし穴が!

  9. 2016-12-21

    納豆アレルギーの症状と原因!自覚がない場合もあるってホント?

  10. かりんはちみつ漬け

    2016-12-12

    かりんのはちみつ漬けの作り方!花梨の選び方とカビの原因とは?

ピックアップ記事

  1. 五臓六腑
    [speech_bubble type="std" subtype="R1" icon="mita.…
  2. さあ、今年も杏の季節がやってきました!去年は出会えなかった杏。悔しい思いをしたので、今年は取り寄せて…
  3. 以前、りんごはちみつ黒酢ダイエットを狂ったように飲んでた時期がありました。「なに、そのりんごなんとか…
  4. 枝豆がすごく栄養豊富な食べ物だとご存知でしたか?居酒屋でお酒と一緒に出される枝豆は、実は理にかなった…
  5. 自家製ジンジャーエール作りました!シュワッとピリリで年中飲めます!美味しい新生姜や土生姜が手に入った…
ページ上部へ戻る