こんにちは、薬膳アドバイザーのみたらしです。薬膳の基礎知識もはや6回を迎えることができました!
今回は【整体観】(せいたいかん)についてご紹介します!
前回のおさらい:あなたが知らない五臓六腑のこと↓
整体観とは?
整体観とは、
中医学によって診断や治療を行う際の、基本となる考え方のことです。
整体観の2つの側面 | |
1 | 人と自然界の関係 |
2 | 人の中にも1つの小宇宙がある |
整体観その1:人と自然界の関係
人と自然界の整体観とは
人は自然界の一部であり、気候や季節など自然の変化によって一定の影響を受けるという考え方です。-薬膳の基本と中医学その1- 22頁参照
人も自然界の一部で、自然の変化に一定の影響を受ける。
あなたも季節によってはコペンのように「なんとなく体調悪いな~」と感じることはないですか?
それは、目には見えない自然界にある6種類の『気』の影響を受けているからかもしれません。では6種類の気とはどういうものなのでしょうか?続けてご紹介します(´ω`*)
自然界に存在している『六気』(ろっき)
自然界には
『風・寒・暑・湿・燥・火(熱)』の6種類の気、『六気』が存在しています。
『気』は季節によっていずれかが増加し、地域や環境により異なりますが、どれか1つの『気』が年中多いということもあります。
【日本の気候】海に囲まれ一年中湿気が多い
五行 | 五気 | 五季 | |
木 | 風 | 春 | 風が強い |
火 | 暑 | 夏 | 暑い |
土 | 湿 | 長夏 | 湿気が多い |
金 | 燥 | 秋 | 乾燥する |
水 | 寒 | 冬 | 寒い |
※五行モデルでは六気ではなく五気に分類されます。
六気が身体に及ぼす影響
自然現象の六気(風・寒・暑・湿・燥・火(熱))に邪気*が加わったものを、六淫(りくいん)といいます。
六淫 | 身体への影響 |
風邪 | いわゆるカゼで他の邪気を伴うことが多い |
寒邪 | 悪寒や鼻水、身体の痛みなど |
暑邪 | 喉の渇き、皮膚の乾燥、疲れ、だるさなど |
湿邪 | 重だるい感じや食欲不振、腹部の膨満感、下痢症状など |
燥邪 | 皮膚や喉、口の乾燥や空咳、便秘など |
火邪 | 発熱、ほてり、顔が赤くなるなど |
*邪気とは病気の原因となる様々な要素のこと。(気候の変化や外傷、精神的刺激や過労、飲食の不摂生など幅広い)
六淫は季節によって起こりやすいものがある!
例えば梅雨に起こりやすい湿邪、秋の空気の乾燥で起こりやすい燥邪、冬の寒さで起こりやすい風邪や寒邪など、六気の過剰や不足などによって気のバランスが崩れたとき、自分の体調によって六淫の影響を受けやすくなってしまいます。
人も自然の一部であり、自然の変化により一定の影響を受けるという人と自然界の関係、整体観がわかりました。では続けて、2つ目の側面について見てきましょう!
整体観その2:人は1つの小宇宙
中医学では、人を1つの大きな「有機体」としてとらえています。つまり、それぞれの構成要素がばらばらに存在するのではなく、有機的に関連をもちながらつながっていると考えます。-薬膳の基本と中医学その1- 22頁参照
ここでも中医学と西洋医学の捉え方は違います。
- 中医学:身体の全組織や経絡、精神が協調しながら生命を維持しているという考え方
- 西洋医学:それぞれの部位に分けて、個々の専門性を重視する考え方
どちらが良い・悪いということではなく、学ぶ学問によって事物の考え方や捉え方が大きく異なることを覚えておきましょう!
以上が整体観になります。お疲れ様でした!それでは最後に、今回の内容をまとめて終わりにしたいと思います(*’▽’)
薬膳の基礎知識その6:まとめ
整体観とは
中医学によって診断や治療を行う際の、基本となる考え方のことです。
- 人と自然界の関係
- 人の中にも1つの小宇宙がある
この2つの考え方があります。
人と自然界の関係
人も自然界の一部で、自然の変化に一定の影響を受けます。また自然界には六気があり、六気に邪気が加わったものを六淫と呼びます。
人の中にも1つの小宇宙がある
中医学では人を1つの大きな有機体ととらえ、有機的に関連をもちながらつながっていると考えています。
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